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「認知症」と「もの忘れ」の違いとは?具体例や見分けるポイントを解説

2021年1月26日

「老化の影響で、もの忘れが増えた」と感じた経験はありますか?
しかし、実際は「認知症の初期症状」というパターンもあるため、注意が必要です。

  • 両親や祖父母に認知症の疑いがあり、病院に行こうか悩んでいる方
  • 認知症にどんな症状が当てはまるのか、具体例が知りたい方
  • 家族のために認知症の知識を取り入れたい方

上記のような悩みを抱える方に向けて、この記事では「認知症」と「もの忘れ」の違いについて、具体例や見分けるポイントを解説していきます。

もの忘れの症状と具体例

一時的かつ部分的な記憶が思い出せない症状は、単純に「もの忘れ」と言われます。
例えば、昨日の夕飯が思い出せないときに「オムライスを食べたよ」と家族から伝えてもらい「そういえばそうだった!」と、忘れていた一部分の記憶が再生される流れです。
他にも「お酒を買ってきてほしい」と頼まれていたのにうっかり忘れるなど、忘れている内容に自覚がある場合が当てはまります。
もの忘れは「生理的健忘」とも呼ばれており、内容の部分的な記憶が思い出せないものの、記憶につながる手がかりを教えてもらえれば、思い出すことが可能です。

認知症の症状と具体例

記憶に関わる物事のうち、長期記憶に関わる内容を思い出せない症状が認知症では続きます。
認知機能が働きにくくなり、日常生活を送るのが難しい症状が出ている場合は、チェックが必要です。
以下では、認知症に当てはまる例を簡単にまとめました。

  • 家の外を徘徊(はいかい)したまま、自宅に帰ってこない
  • お金や家の物を「盗まれた」と被害妄想を繰り返す
  • 本人の言動が攻撃的になり、精神状態が不安定になる
  • 衣服の着替え方や食事の作り方がわからなくなった

以上のように、本人の認知機能の働きが低下してしまい、行動面の異変や精神面でも不安定になりがちな点が特徴です。

加齢による「もの忘れ」と「認知症」を見分けるポイントは?

認知症は日常生活を送るのが困難になり、本人にその自覚があまりない点があげられます。
人間は誰でも、加齢により多少のもの忘れは起こるため、認知症の初期症状なのかどうか見分けていくことが必要です。
以下では、認知症に起こりやすい出来事の例をあげて、もの忘れと異なるポイントを簡単に説明しています。

感情のふり幅が大きく以前と性格が変わった

認知症の症状には、理性などをコントロールしている脳の前頭葉(ぜんとうよう)などの機能低下が原因で、怒りや不安感が高まりやすくなる場合があります。
「温厚な人だったのに、今は別人のように変わってしまった」など、言動や感情表現に攻撃的な要素が加わり、客観的に見ても性格の変化を感じられる場合が当てはまるでしょう。

自宅周辺の道に迷ってしまう

近所のスーパーや公園に出かけたはずなのに、帰り道がわからなくなるという症状が当てはまります。
また、自宅に帰ってきた後に自分の家だと認識できない症状も、認知症に起こりやすい特徴です。
行動に異変が見られるものの、本人が自分の行動について認識していない点がポイントにあげられます。

同じ言動の繰り返しや物の置き場所などを忘れてしまう

認知症になると、記憶に関わる出来事を思い出せない症状が出てきます。
例えば、自宅で物を直した場所を思い出せず、家族が「居間の戸棚にあるよ」と教えても、再び忘れてしまい「どこにあるの?」と、何度も同じ言動を繰り返してしまう点がポイントです。
他にも、スーパーへ買い物に行き、まだ家にストックがある商品を毎回購入してしまうことがあげられます。

異変を感じたら早期受診が大切

本人の認知症が理由で家族との意思疎通が難しくなり、悪循環を招いてしまう場合も少なくありません。
認知症に関する症状の出方、認知症が進行する度合いは人それぞれで異なるため、投薬などで治療できる可能性もあります。
決定的な結果につながる前に、異変を感じたら早期発見のためにも病院で専門家から検査を受けるようにしましょう。

まとめ

「認知症」と「もの忘れ」の違いについて、具体例や見分けるポイントを紹介してきました。
認知機能が働きにくくなり、記憶に関わる内容が障害されている場合は、認知症の可能性が高くなります。
一方、もの忘れの場合は、出来事の一部分を他の人から指摘されれば、物事の記憶はあるので思い出せるという状態です。
認知症は日常生活を送るのが困難になり、本人にその自覚があまりない点があげられます。
この記事を読まれる方には、もの忘れが増えてしまい「もしかして認知症かも?」と不安になった経験がある方、「両親や祖父母の言動が認知症かもしれない」と、心配されている方もおられるかと思います。
家族や本人だけで自己判断をせず、何か異変を感じるときは、専門家の力を借りるために病院へ訪れて一度検査を受けてみてください。

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