認知症の初期症状とは?気づくポイントと家族のとるべき対応

認知症の初期症状はどんなことから始まるのでしょう?「最近なんだかおかしいな」「人が変わってしまったようだ」という家族はいませんか?そんなことがあったら要注意です。もしも大切な家族が認知症になってしまったら、家族はどのように対応すればいいのでしょうか。
今回は、認知症の初期症状に気付くポイントや、家族がとるべき対応について触れていきます。少し心配な家族がいる人は参考にしてみてください。
認知症とはどんな病気か
認知症はひと昔前に比べて、だいぶ世間で知られるようになっています。認知症になったからすぐに施設に入るということではなく、できることをしながら、なるべく長く、住み慣れた自宅で暮らすことが大切とされています。認知症にも数種類ありますが、約7割はアルツハイマー型認知症という、脳にアミロイドβというたんぱく質が溜まることが原因で起きる病気です。それでは、認知症の具体的な仕組みや症状について説明していきましょう。
初期症状は
認知症は、早く気づいて適切な治療やケアを受けると、進行を遅らせることが可能です。家族に初期症状が出ていないか、チェックしてみてください。
中核症状
脳の働きが低下することで、ダイレクトに起こる障害を中核症状と言います。
- 同じことを何度も話す、尋ねる
話の内容が分からなくなったり、すぐに忘れたりしています。 - 忘れ物や亡くしものが増えた
物を置いた場所を覚えられなくなっています。 - 料理など、家事をしなくなった
料理の段取りを考えるのが難しくなっています。 - 財布に小銭ばかりたまっている
お金の計算ができなくなっているので、お札だけで買い物しています。 - ニュースを見なくなった
外のことに関心がなくなるのは認知症の特徴です。 - 身だしなみができなくなった
洋服をうまく着ることができなくなります。どうなれば身だしなみが整っている状態かが、分からなくなっているのです。
周辺症状
性格や周囲の対応によって現れる症状です。関わり方次第で改善する可能性があります。
- ぼんやりして、付き合いが悪くなる
自分の中の世界にいることが増えるので、周囲の人との関わりに関心がなくなります。 - 怒りっぽくなった
できない、分からない自分に混乱し、葛藤しています。不安が強い分、身近な人には怒りっぽくなります。 - 嘘をつくようになった
できない、分からないことを取り繕うようになります。また、現実には違くても、本人は真実だと思い込んでいることもあります。
家族がとるべき対応とは
今まで元気だった家族がいつもと違った様子になると心配になりますが、焦って対応してはいけません。症状が悪くなることもあります。
責めない
自分でも、自信を無くしかけていることを、指摘されて責められると、反撃したくなるものです。
バカにしない
笑ったりバカにしたりすることは、信頼関係を壊し、その後の介護をしにくくなってしまいます。
できることに注目
できなくなったことではなく、できることに注目してあげると、自分らしく過ごすことができ、認知症予防にもなります。
不安を受け止める
本人が一番苦しんでいます。身近にいる家族が受け止めてあげたいですね。「できなくなってもいいんだよ」というスタンスで関わりましょう。
受診に付き添う
受診に付き添いましょう。ひとりで受診するのは、とても勇気がいることです。
まとめ
初期症状に気付いてあげられるのは家族です。気持ちを受け止めることが進行予防にもつながります。
認知症は、誰がなっても不思議ではない病気です。『自分事』として捉えて、寄り添ってあげて上げることが大事です。