認知症でも自宅で過ごせる!介護保険の訪問サービスについて解説。
高齢者が住み慣れた地域で生活する上で、介護保険の利用は欠かせません。介護保険の在宅サービスには、様々な種類がありますが、今回は訪問サービスを紹介します。
自宅での在宅サービスを検討していた方は、ぜひ参考にしてみてください。
在宅サービスを利用する方法
在宅サービスを利用するには、まずお住まいの区役所で介護保険を申請し、要支援・要介護認定を受ける必要があります。
認定が下りたら、ケアマネジャーを決めて、どんなサービスを利用したいか相談します。その相談結果をもとに、ケアプランを作成してもらうことで、サービスを利用できるようになります。
ケアマネジャーは、要支援・要介護で管轄が異なります。要支援の場合は、お住まいの地域包括支援センターです。住所ごとに管轄が決められています。要介護の場合は、居宅介護支援事業所へ相談しましょう。
認定が下りるまでは約1ヶ月かかります。認定が下りる前にサービスを利用したい場合、暫定で利用できる可能性があるため、ケアマネジャーへ相談することをおすすめします。
自宅に訪問してもらうサービス
自宅にヘルパーや看護師などの専門職が訪問してくれるサービスです。
ヘルパー
ホームヘルパーが自宅を訪問し、食事・入浴・排せつなどの身体介護や、調理・洗濯・掃除・買い物などの生活援助を行ってくれます。
制度上、生活支援は同居家族がいると、利用することが難しいですが、同居家族が高齢・障害者の場合、利用できる場合があります。
訪問看護
訪問看護事業所や医療機関の看護師などが、主治医の指示に基づき健康状態を確認してくれます。主には病状の観察、内服管理、栄養状態、褥瘡(床ずれ)の処置、吸痰などを行ってくれます。
事業所によっては、24時間体制を取っているところがあります。夜間に病状が悪化した場合なども対応してくれるので安心です。
病状によっては、医療保険の訪問看護が優先される場合もあるため、ケアマネジャーと相談しましょう。
訪問リハビリ
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などリハビリの専門職が自宅を訪問し、主治医の指示に基づきリハビリを行います。
自宅内で寝返り、起き上がり、歩行などの訓練や、自宅内の生活動作の訓練、自宅環境の確認などを行います。またマッサージや、屋外歩行の評価をしてくれることもあります。
訪問入浴
浴室の環境や利用者の身体状況より、自宅の浴槽で入浴ができない場合、通所サービスを利用できない場合におすすめです。
自宅に組み立て式の浴槽を持ってきてもらい、寝たまま入浴できます。また希望に合わせて、部分浴も可能です。
居宅療養管理指導
医師、歯科医師、薬剤師、栄養士などが自宅を訪問し、医学的な管理や指導を行います。
「認知症で1人で薬が飲めなくなってきた」「食べる量が減ってきて、栄養指導を受けたい」などで困っている人にはぴったりです。
居宅療養管理指導と似ているもので、往診や訪問診療があります。居宅療養指導は、あくまでも指導や助言を受けるため、医療行為を受けることはできません。医療行為を望む方は、医療保険の往診や訪問診療を利用しましょう。
認知症の人におすすめのサービスとは?
認知症は環境が変化すると、不安を感じたり、落ち着かなくなったりすることがあります。そのため様々なサービスを組み合わせる場合は、『小規模多機能型居宅介護』がおすすめです。訪問・通所・宿泊を全て同じ事業所で受けることができます。環境だけでなく、顔なじみのスタッフが対応してくれるので、利用者の安心感に繋がります。
まとめ
今回は介護保険の訪問サービスについて紹介しました。外に出るのが苦手な方や寝たきりの方には、訪問サービスがぴったりと言えます。サービスを利用することで、家族の介護負担軽減にも繋がります。自宅で長く生活するために、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。