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認知症で障害者手帳を取得する3つのメリットと注意点

2021年6月17日

認知症患者を支援する福祉制度は複数ありますが、実は障害者手帳の取得も受けられる支援の1つです。
今回は、認知症患者が取得可能な障害者手帳の3つのメリットと注意点を解説します。
障害者手帳取得について知ることで支援の選択肢は広がるため、身近に認知症患者がいる場合はぜひ最後までご覧ください。

認知症でも障害者手帳の取得は可能

実は、認知症の場合「精神障害者保健福祉手帳」や「身体障害者手帳」を取得することができます。
認知症は、記憶障害や見当識の低下などの症状が目立つ病気であるため、精神障害に位置づけられることと、認知症の症状から身体障害を併発する場合もあるためです。
基本的に、医療機関で認知症の診断を受けてから定期通院を続け、6ヶ月経過した時点で障害者手帳は申請できます。
障害者手帳の等級は、症状が重い順に1級、2級、3級と分けられ、等級によって受けられるサービスが変わるのも特徴です。
障害者手帳取得に抵抗を感じる人も中にはいますが、日常生活上で障害者手帳や等級を開示せずに過ごすことも選べます。
本人の気持ち次第で、障害者手帳の取得に他のデメリットはないため、一度取得を検討してみても良いかもしれません。

障害者手帳をもつ3つのメリット

①公共料金の割引

障害者手帳をもつことで、公共施設や交通機関での料金割引のサービスを受けることができます。

  • 鉄道やバス、タクシーなどの料金割引
  • 博物館や動物園など公共施設の入場料割引
  • NHK受信料の全額または半額免除
  • 携帯電話基本料金の割引

など

公共料金の割引は、各自治体や障害者手帳の等級によって異なってくるため、事前に条件を確認しておくことが望ましいです。

②税の一部控除

認知症などの病気を支援するにあたって金銭的な問題に困る家族も多いですが、障害者手帳の取得により、税の一部軽減が可能です。

  • 所得税や住民税の控除
  • 相続税の控除
  • 贈与税の一部非課税化
  • 自動車税や自動車取得税の減免
  • 個人事業税の減免

など

税の一部軽減は、障害者手帳の等級により適用の有無や控除額が変わってきます。
節税制度は利用できるだけ利用して、金銭的な問題や家族の介護負担を緩和していきましょう。

③受けられるサービスの幅が広がる

ほかにも、障害福祉サービスの幅が広がることも障害者手帳取得のメリットです。

  • 福祉手当の受給
  • 公営・市営住宅の優先入居
  • 駐車禁止の一部除外

など

若年性認知症や認知症になっても働き続けたい人の場合は、障害者雇用の利用も可能になります。

認知症で障害者手帳をもつ際の注意点

認知症でも障害者手帳の取得は可能で、3つのメリットを紹介しましたが、注意点も知ったうえで取得を検討してみましょう。
デメリットではなく、確実にサービスを受けるための注意です。

更新が必要

障害者手帳は、取得後2年の有効期限があるため、サービスを利用し続ける場合は2年ごとの更新が必要になります。
障害者手帳の更新は診断書を提出するだけなので、定期通院は続けるようにしましょう。
もちろん、障害者手帳の更新を止めることもできます。

要介護認定とサービスが被る部分がある

障害福祉サービスを受ける前に要介護認定を受け、介護サービスも利用している場合は介護保険のサービスが優先されます。
そのため、サービス支給額や支援計画の利用などは介護保険サービスと障害福祉サービスで二重取りはできません。
認知症の程度や、介護の必要度で利用するサービスを検討してみましょう。

まとめ

認知症は高齢者に多い病気であるため、介護支援を想像しやすいですが、障害者手帳をもって障害福祉サービスを利用することも可能です。
しかし、障害者手帳の取得にデメリットはありませんが人によっては抵抗を感じる人もいます。
障害福祉サービスの利用は、生活面や経済面でのサポートにもなるため、障害者手帳の取得は本人と家族とで話し合って決めてみましょう。

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認知症の基礎知識
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