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質の良い睡眠は、認知症予防にも重要だった!?

2021年2月24日

こんにちは!健康ラボステーションの樋口です。
2月になり、ますます寒くなりましたね。こうも寒い日が続くと、「布団から出られなくて、ついつい二度寝してしまう…。」「布団に入っても、寒くてなかなか寝付けない」という方、いらっしゃいませんか?
皆さんもご存知の通り、健康な体を維持するためには「質の良い睡眠」は欠かせませんが、実は、認知症予防にも非常に重要であると考えられています。
今回は、少し食事から趣向を変えて、睡眠のお話です。

良い睡眠は、老廃物の排泄を促す

近年、アメリカを中心とした研究発表で、夜眠っている間に、脳に蓄積された老廃物を排泄する「クリアランス機能」が高まるということが発表されました。
認知症全体の約半分を占める「アルツハイマー型認知症」は、脳に「アミロイドβ」や「タウタンパク」と呼ばれる異常なたんぱく質が蓄積することで、神経細胞が死滅し、脳が委縮することが原因だと考えられています。
異常なたんぱく質は老廃物の一種ですので、良い睡眠はその処理を促すことができ、認知症予防に非常に重要であると言えます。
実際に、日中の活動性が低く、夜間の眠りの質が悪い人は、認知症や軽度認知障害になるリスクが、そうでない人に比べて1.57倍も高いという報告も上がっています。

睡眠時間が長ければ長いほど、良い睡眠??

睡眠が認知症予防に非常に重要であることがわかりましたが、では、「良い睡眠」とはどのように定義されているのでしょうか。
「良い睡眠」とは、日中の眠気によって日常生活に支障をきたさない夜の睡眠を指します。
「1日7~8時間寝ましょう」となどと表されることもありますが、その時間はあくまで目安であり、それより短くても、本人が日中に眠気を感じたり、ぼーっとしてしまったりすることがなければ良い睡眠であると言えます。
「1日〇時間以上寝なければ…」という意識が、かえって眠りの質を妨げることもあるので、あまり時間は考えすぎず、睡眠のリズムを安定させることが大切です。決まった時間に眠くなり、決まった時間に目が覚める…といった睡眠リズムが整うため、良い睡眠に繋がりやすくなります。

眠くならないからと、寝酒をするのは控えましょう!

ところで、夜なかなか寝付けないからと、寝る前にお酒を飲む方はいらっしゃいませんか?
アルコールには、中枢神経の活動を抑制する作用があり、睡眠の早い時期にノンレム睡眠(深い睡眠)が増えると言われています。これにより「寝つきが良くなる」といった感覚を得やすくなります。
しかし、眠れないからとお酒に頼っていると、アルコールの利尿作用から夜中にトイレに行きたくなって目が覚めてしまったり、筋肉を弛緩させる作用から、舌が喉の方へ降りてしまい、呼吸が浅くなったりするなど、熟睡ができず、眠りが浅くなることがあります。
寝る前のお酒は、睡眠の質を下げてしまいますので、注意が必要です。
①起床時間と、就寝時間をできるだけ固定し、安定した睡眠のリズムを作る
②寝酒に頼りすぎない

是非皆さんも、心がけてみてください。

執筆:認定NPO法人 健康ラボステーション 管理栄養士 樋口 遥香

大手前栄養学院専門学校卒業後、2016年4月に認定NPO法人健康ラボステーションへ入社。管理栄養士・介護食コーディネーターの資格を所持。
健康を維持し、病気を防ぐ意識をつけていただくために、栄養相談や健康維持に関連するセミナーを実施。またレシピの考案や健康コラムを提供している。健康ラボステーションのFacebookでは、過去にカフェで働いていた経験をもとに、コーヒーやカフェインに関する健康効果をコラムにして更新中。