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大正区済生会オレンジチーム ~チーム員・地域支援推進員 伊藤さんの紹介~

2020年10月20日

おれんじねっとでは、大阪市各区「オレンジチーム」の活動などをシリーズでご紹介しています。今回は、大正区済生会オレンジチームの伊藤 睦(いとう・あつし)さんにお話をお聞きしてきました。

大正区のオレンジチームについてお聞かせください

平成28年に地域包括支援センターからオレンジチームとして開始し、現在医療職2人と福祉職1人の3人で活動しています。大正区には認知症疾患医療センターのほくとクリニック病院があり、チーム員医師の先生も精神科の認知症サポート医で、連携を取りやすい環境です。若年性認知症の方への対応も行っています。
訪問は個別に行っていますが、毎日その日の夕方にカンファレンスを行い情報共有しています。大正区北部地域包括支援センター内にあるので常にコミュニケーションや連携を図れるのも特徴です。

伊藤さんのプロフィールとエピソードなどをお聞かせください

介護福祉士として15年、オレンジチーム員としては3年半になります。学生時代に心理学を専攻していたことで障がい者の方とふれあうことがあり、この仕事を目指し資格取得しました。私は他県の出身なのですが、祖母2人が認知症になり、その家族として苦労しました。オレンジチームを知り、自分の経験が認知症の方の役に立てるかもと思い今の職場に就くことになりました。
この仕事をしている中で、最初拒否されていた方が少しずつ話を聞いてくれるようになり、介護保険サービスに繋いだことで表情が穏やかになった時などは、やりがいを感じました。
若年性認知症の方の職場へ大阪府若年性認知症支援コーディネーターと繰り返し相談に行ったこともあります。会社の上司の方がとても協力してくれたことは今でもよく覚えています。

認知症診断を受けた方のご家族で意見が食い違い苦労したこともありました。繰り返しそれぞれの家族と根気よく話し合いサービス利用の道を選ぶまで2カ月ほどかかりました。その時に、家族の関係性を理解するには時間がかかることを痛感しましたが、ご本人の意向をそれぞれの家族に伝えられたことは良い経験でした。

大正区の将来に何を期待しますか

大正区は長年同じところに住んでおられる住民が多い地域です。お互いに顔を知っているのはとても強みなので、さらに「お互いさま」精神で安心して暮らせる地域になってほしいと思います。私ももっと地域の人々と関係を深めていきます。

「おれんじねっと」を通じて区民の皆さんに伝えたいことをお聞かせください

新型コロナウイルスの影響で地域の行事も無く相談も減っているので、チームで広報誌を作成してもっと知ってもらう活動もしています。
ご自身やご家族に、何か気になることや気づいたことがあれば、お気軽に相談にお越しください。

大正区済生会オレンジチーム(大正区北部地域包括支援センター)
住所:〒551-0032 大阪市大正区北村3-5-10
電話:06-6552-4954
開設時間:9時〜17時
休業日:日・祝日・年末年始

〇大阪市の認知症初期集中支援チーム

執筆:おれんじねっと編集部  花田 康

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