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老人ホームでディベート!?若者から学ぶ認知症予防

2020年8月12日

大学生など若者の間では、将来的にビジネスで役立つこととして「ディベート」を授業の中で取り入れたり、活動の一環として実施しているようなサークルが増えています。また、企業に置いても会議クオリティを高めるために、こういった手法が導入されているところも少なくありません。

実はこれらは脳に対して刺激を与える認知症予防という視点から見ても非常に参考になるのです。

 

今回は「老人ホームでディベート!?最大の認知症予防を若者から学ぶ」についてご紹介します。

 

議論の場を作る

脳トレなど日常のサイクルの中に取り入れるものも良いですが、やはり脳を全体的に活用して鍛え、認知症予防へつなげるためには人とのコミュニケーションが最善だと言われています。ただ日常会話で過ごしたりすることも決して悪くありませんが、折角であれば「ディベート」のようにより頭を使うようにすることこそが楽しみの1つにもなって良いでしょう。

 

コミュニケーションが最高の脳トレ

老人ホームなどで、交流を深めたりリハビリを目的としたレクリエーションは多く実施されています。テーブルゲームやコグニサイズなど、それぞれ特色はありますが、その中でも準備も少なく簡単に導入できるのがディベート(議論)なのです。

1つのお題を決めて、2意見に別れてそれぞれが自分の意見を発言する。これで物事を理論的に考えて言葉にするために相当脳のエネルギーを使うことになりますが、チームで行えばそこにコミュニケーションが生まれ、さらに脳に良い刺激を与えてくれるのです。

どちらの意見側に立つかは、それぞれの好みで選んでも良いですし、くじ引きでランダムに割り振っても構いません。どちらを選択するかは重要ではなく、決められた回答を導き出すためにどのようにして戦略を練るかが、どう考えるか、相手がどう攻めてくるかを真剣に考えることこそが重要だからです。

 

競争意識から生まれる楽しさ

レクリエーションとしてのディベートには競争意識が生まれ、楽しさがあります。これは、ただ健康やリハビリだけを目的としておらず、各自が「勝ちたい」という意識を持つことから生まれます。

施設やホームで導入するレクリエーションには「次もやりたい」「明日もやりたい」と思わせることが非常に大切です。さらにそこへ「次回はどのようにするか」と思わせ、日頃から脳を使うという習慣づけをさせることで、更に認知症予防につながるだけの脳への刺激が得られるようになるのです。

日頃から多くの人とコミュニケーションを取り、多角的に考えるということができていなければ、脳はどんどん衰えていきます。ですが、レーガン元大統領やサッチャー元首相のように普段からそういった環境下にある人でも認知症にはなるのです。ですが、そういった脳の使い方をしていなければ、発症するのはもっと早かったとも言われています。

まったく同じような頭脳戦の環境を用意することはできませんが、それに似たような環境をコミュニティの中で作り上げることは可能です。老人ホームや施設、またはご自宅でもこういった議論を楽しむ場をぜひ設けてみてください。

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は「老人ホームでディベート!?最大の認知症予防を若者から学ぶ」について、コミュニケーションの大切さと議論というレクリエーション方法をご紹介しました。

認知症予防に取り組む環境づくりをしたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

 

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