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認知症のリスクにもなる血糖値スパイクとは?~血糖値の急上昇を防ごう~

2022年9月14日

こんにちは。
健康ラボステーションの大原です。
今回は血糖値スパイクと血糖値の急上昇を防ぐ方法をご紹介します。

食事をすると体内で糖が作られ、血糖値が上がります。血糖値が上がると、それを下げようとするインスリンというホルモンが分泌されるため、血糖値が下がります。

こちらのグラフをご覧ください。
3食食べた時は血糖値は一定で安定します。(青線参照)

しかし、朝食を抜くと、昼食まで空腹状態が続き、血糖値が低い状態が続きます。その後、昼食を食べた時に一気に血糖値が上昇します。(黄線参照)

また、これが、朝食・昼食抜きで夕食のみになると、朝昼と血糖値が下がり続け、夕食を食べた時により血糖値が急上昇します。(橙線参照)

急激に血糖値が上昇すると、血糖値を下げるインスリンというホルモンが過剰に分泌され、急激に血糖値を下げます。

このように急激に血糖値が上昇、降下することを「血糖値スパイク」と呼びます。
血糖値スパイクは、血管に負担がかかり、心筋梗塞や脳梗塞、がんや認知症などのリスクを上げてしまいます。

また血糖値が急上昇することでインスリンが過剰に分泌されると、血中の糖分を脂肪に換えて体にため込み、結果太りやすくなると言われています。
血糖値スパイクを防ぐために、食事を抜くことなく3食しっかり食べ、空腹時間を長くし過ぎないようにしましょう!

それ以外にも血糖値を急激に上昇させない方法をご紹介します。
①ごはんやパンなどの炭水化物から食べると、血糖値が急上昇しやすいと言われています。
野菜やたんぱく質(肉・魚・豆腐など)から食べて、血糖値の急上昇を防ぎましょう。

②空腹にチョコレートや飴などの間食を摂ると、急激に血糖値が上昇しやすいため、間食を食べる場合は、血糖値が上がっている食後に食べることをお勧めします。

③丼物や麺類はついつい炭水化物に偏りがちです。
追加できる場合は、野菜や、卵などのたんぱく質をトッピングして食べるようにしましょう。

④食後は血糖値が上がりやすいため、食器洗いや掃除などの簡単な運動を食後に行い、血糖値の急上昇を防ぎましょう。
ただし、激しい運動は消化を悪くしてしまいますので、あくまで軽い運動に留めましょう。

また、血糖値が上がりやすい食品(高GI、高GL食品)がありますので、注目してみましょう。

GI値(グリセミック・インデックス)とは、糖の吸収スピードを表す数字です。数字が高いほど糖の吸収が高いため血糖値が上がりやすくなります。GI値に合わせてGL値(グリセミック・ロード)も注目されています。GL値はGI値に炭水化物の量を乗じたあと、100で割ったもので、血糖値の変動のしやすさを示した指標です。例えば人参はGI値は高いですが、GL値が低いため、他の高GI食品ほど気にせずに食べることが出来ます。
ぜひこの表を目安に、GI値、GL値が低い食品を取り入れてみて下さい。
日々の生活で血糖値のことを少しでも考えてお過ごしいただけましたら幸いです。

作成:認定NPO法人 健康ラボステーション 管理栄養士 大原 奈緒

神戸女子大学卒業後、2019年 4 月に認定 NPO 法人健康ラボステーションへ入社。管理栄養士・フードスペシャリストの資格を所持。現在、介護食アドバイザーの資格取得のため、勉強中。
FacebookやInstagramなどのSNSを中心にレシピや健康コラムの情報を発信。食育、災害食・介護食についても今後情報を発信していきたいと検討中。

 

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