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朝食を抜くとさまざまなデメリットが⁉︎

2022年6月21日


こんにちは。
健康ラボステーションの大原です。

突然ですが、皆さん朝食を食べていますか?
栄養相談時に、日頃のお食事を聞くと、朝食を食べないという方がおられます。
詳しく理由を聞いてみると、時間がない、昔からの習慣で食べない、食欲がないなど、人によって様々です。

そこで、今回は朝食を抜くデメリットと朝食を摂る工夫についてお伝えします。

朝食を抜くことのデメリット

①体温が上がらない

食べ物を消化するために腸などの消化管が動くことで熱の産生が促されるため、食事を抜くと体温が上がりにくいとされています。体温の低下は冷えや免疫機能の低下を招くと言われています。

②肥満の原因に

朝食を抜くと、昼食時に早食いになり、満腹中枢が働くまでに過食してしまうことで、肥満の原因になると言われています。また、朝食を抜くことで①にあるように熱の産生が抑えられ、エネルギーの消費が減ることも体重増加の要因になっているとされています。

③急激な血糖値の上昇

朝食を抜くと前日の夕食以降空腹状態、つまり血糖値が低めの状態が続きます。すると次の食事を摂ったときに急激に血糖値が上がると考えられています。
血糖値の急上昇は血管に負担を与え、糖尿病などのリスクを高めると言われています。

④脳出血のリスクの上昇

朝食を抜くと、空腹からくるストレスにより、血圧が上昇することがあります。
そのため、国立がん研究センターによると、1週間あたりの朝食摂取回数が少ない人は、毎日朝食を食べる人に比べて、脳出血のリスクが高くなると報告しています。

⑤集中力や記憶力の低下

朝食を抜くと、脳のエネルギー源となるブドウ糖が不足するため、集中力や記憶力が低下してしまうと言われています。

朝食の摂るための工夫

『朝に時間がない人は…』

・簡単に食べられるものを用意する

グラノーラ、バナナ、ヨーグルトなどの調理が不要なものを用意しておきましょう。
ただし、手軽に食べられるという理由で、菓子パンは選ばないようにしましょう。
菓子パンは脂質や糖質が多いことから、実は主食ではなく、嗜好品として分類されます。
そのため、菓子パンをごはんの代わりにするのは不向きとされています。

・前日の夕食を多めに作る

夕食を多めに作り、翌朝分として用意しておくと、朝食を用意する時間を省くことが出来ます。

『朝は食欲がない人は…』

・前日の夕食を振り返る

夕食を食べ過ぎると消化しきれず、翌朝の胃もたれや食欲不振の原因になることがあります。
脂っこい料理やお酒などの食べ過ぎ・飲み過ぎには注意しましょう。

・食べられるもの、飲めるものを探す

これだと食べられる!というものをご自身で見つけていただくのも朝食を摂るための近道です。
どうしても食欲がないという場合は、牛乳や豆乳、スープなどの液体からチャレンジしてみましょう。

作成:認定NPO法人 健康ラボステーション 管理栄養士 大原 奈緒

神戸女子大学卒業後、2019年 4 月に認定 NPO 法人健康ラボステーションへ入社。管理栄養士・フードスペシャリストの資格を所持。現在、介護食アドバイザーの資格取得のため、勉強中。
FacebookやInstagramなどのSNSを中心にレシピや健康コラムの情報を発信。食育、災害食・介護食についても今後情報を発信していきたいと検討中。

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