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老人性難聴から認知症になる可能性あり?!関係性と3つの対策とは

2021年5月5日

高齢になると耳の聞こえが悪くなることは自然なことですが、実は加齢に伴う難聴は認知症と関係があります。
今回は、難聴による認知症リスクや、その2つを予防する対策について解説していきます。

老人性難聴とは

老人性難聴とは、加齢に伴い聴力が低下することで、加齢性難聴とも呼ばれる症状です。
人の聴力は30~40代頃から変化があり、60歳頃から聞こえの悪さが目立ちます。
老人性難聴の特徴ですが、高い音から聞こえづらくなったり、両耳同時に聞こえの悪さが目立ちます。また、話自体は聞くことができても、音の切れ目が分かりづらく、何を話しているのか具体的な言葉が分からないという特徴もあります。
加齢も関係ある症状を止めることは難しいため、老人性難聴の疑いがある高齢者には、低い声でゆっくり話しかけてあげるなどの対応が大切です。

老人性難聴と認知症の関係

認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン:※1)では、認知症発症の危険因子の1つとして「難聴」が挙げられています。
老人性難聴と認知症の関係は、加齢による知的能力の低下のほか、聞こえづらさからどうにか理解しようと脳の記憶と関連あるワーキングメモリを使いすぎてしまい、記憶容量の減少と共に認知機能が低下するためと考えられています。
また、高音の聴き取りづらさや、何を話しているかまで聞き取れないという老人性難聴の特徴から、コミュニケーションに苦手意識をもちやすくなります。
その結果、塞ぎ込んでしまい心身共に引きこもり気味になることで余計に認知機能が衰え、生活の質(QOL)の低下にもつながりやすいと言えます。
つまり、老人性難聴が認知症の進行スピードを加速させる関係性があります。

※1:厚生労働省 認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)

3つの難聴予防で認知症対策をしよう

老人性難聴と認知症の関係より、老人性難聴の予防対策をすることで、認知症の進行を遅らせられる可能性があります。
高齢者が心身を大切にできるように環境調節をして、老人性難聴の進行具合も遅らせていきましょう。

騒音を避ける

大きな音や工事音などの騒音を日常的に聴いていると、難聴の進行が早まる傾向があります。
若いうちからイヤホンを使って大音量で音楽を聴き続けるなども、高齢になってからの難聴リスクになるので注意が必要です。
うるさい環境であれば耳栓を使用したり、耳元で話してあげるなど、まずは外部の音量を調整してみましょう。

ストレス発散

加齢だけでなく、過度なストレスで突発的に難聴になるリスクもあります。
ストレス性の難聴は見落とされやすいため、日頃から適度な運動時間を作ったり、趣味や娯楽などで気分転換ができるように声をかけてみましょう。

補聴器を使う

耳の聞こえづらさは、加齢が原因でどうしても起こってしまいます。
片方の耳だけ聞こえが悪い状態であれば補聴器を使って調整するなど、両耳の聴力をなるべく均等にすることが大切です。
難聴による聞こえづらさが認知症の始まりでもあるため、少しでも聞き取りやすくなるようにして、意欲的なコミュニケーションを目指してみましょう。

まとめ

老人性難聴は加齢性難聴とも呼ばれ、高齢になるほど起きる自然な状態です。
しかし、老人性難聴を放っておくと、聞こえづらさや会話の理解のしづらさが増し、記憶容量の減少もあり、認知機能がどんどん低下してしまいます。
老人性難聴を予防することが認知症予防にもつながるため、紹介した3つの難聴予防を参考に認知症の進行を遅らせていきましょう。