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現代日本で最も必要とされている介護職

2020年3月16日

人材不足に悩む介護業界

就職氷河期を終えた今でも、介護業界では人材不足に悩まされてる。それは誰もが認識している社会問題の一つだ。

段階の世代がすべて75歳を超える2025年には約245万人の介護職員が必要とされているが、現在は200万人程度。年々増えてはいるが、このペースで増えていくとしても第9期計画期間が開始される2025年には211万人と圧倒的に人材不足となる。

 

では、人材不足の要因はなにか。最も回答が多いのは「採用が困難」という。

介護業界では需要の拡大に応じた介護職の絶対数が足りない上に、供給する事業所の増加に伴って介護職の人材獲得競争が加熱し、ほとんどの事業所が計画通りには人材採用ができていない。

また、介護職の年齢層がどんどん高齢化してきているという問題もある。介護量総安定センターによる介護労働実態調査によれば、2015年の段階で介護職の平均年齢は46.3歳まで上昇している。

労働者の高齢化は、若者が介護業界を選んでいないという証明であり、産業の衰退につながるリスクがある。

 

介護業界の問題点で良く取り上げられるのは「給与が安い」という点だ。なぜそう感じるのかというと「労働内容が給与額に見合わない」「生活費が足りない」といった意見が多い。

介護労働は負担が重く、退職理由としても多い「夜勤の長時間労働」もあります。これには、夜勤をしなければ生活ができないということもあり、中には夜勤を続けることができなく転職を余儀なくされる人も少なくない。

 

厚生労働省の人材獲得政策

不足する介護職員を確保するため、厚生労働省は人材確保の政策を打ち出している。

しかし、中には業界へ浸透していないものもあれば、ハードルが高いと言われるものも多く、理想とする結果へつながっていないものが多い。

まず、「離職者を呼び戻す」として再就職準備金制度がある。一定の介護経験のある離職者に対し、介護職へ再就職する際に再就職準備金として上限20万円を貸与し、2年間継続して介護職として従事した場合に返済を全額免除するというものだ。

しかしその募集要項には、まず債務を弁済できる連帯保証人を立てることが必要条件となっており、提出書類にも履歴証明として前職の業務従事届、再就職証明の内定書写が必要で申込みのハードルが高いと言える。

 

また、認知度が低いという点も否めない。実際に求人を出している介護業界でも助成金の存在を知らず、求職者に置いても「知っていれば制度を利用したかった」という人は多い。

そのため、積極的に活用されているケースは少なく、その上、認められる条件が高いことも合って苦戦を強いられている現状だ。

 

新規参入促進の政策としては「介護福祉士養成施設に通う学生の修学資金貸与事業の拡充」というものがある。

しかし介護職に希望をする学生には、他業界を視野にいれた「介護福祉士養成学校の学生でない」場合も多い。範囲を限定してしまうがあまり、介護職への関心が薄れてしまっていることや、候補には挙げたものの、選択肢から外れてしまっているという点も否めない。

 

 

超高齢化社会の日本において、今後も介護職の人材確保は最重要課題となる。人材不足は現場では業務過多となり悪化の一方となってしまい、離職率は高まる一方だ。政府の施策はもちろんのこと、民間企業の人材確保と育成戦略、キャリアアップの体制等も、今後はより重要視されていくことだろう。