気をつけて!熱中症と認知症と夏の危険
認知症男性が熱中症で死亡するという悲惨な事故が起こり、日本では夏場の重要課題として様々な対策が検討されています。
認知症男性が熱中症で死亡、東京
年々暑くなる夏を無事に乗り切るためにも、今回は「熱中症と認知症と夏の危険」について要注意ポイントとその対策についてご紹介します。
猛暑に潜む危険
日本では毎年6月ごろから猛暑に突入して、ながければ10月下旬ぐらいまで暑さに対策をした生活をしなければなりません。また、認知症が原因で熱中症に気づかず死亡してしまうなど我々の身近に潜む危険を知らせるような不幸な事故も相次いでおり、超高齢化社会へと突入する日本では大きな課題の1つでもあります。
認知症と熱中症の関係については年々危険視されており、その対策については現在関係がないと思っている人で合っても考えて置かなければならないのです。
どういった対策が有効打となるのか、またどういった危険が潜んでいるのかを1つずつ見ていきましょう。
設備のチェック
まず事前対策として「設備の定期チェック」が挙げられます。
エアコンや扇風機など酷暑を乗り切るためのアイテムは多くありますが、故障はもちろんリモコンの電池切れであっても認知症の方にとっては危険な要因となるのです。
電池が切れていること1つをとっても、新しい電池の場所がわからなかったり、切れていること自体を忘れてしまい「クーラーが動いている」と勘違いしてしまい、暑さにやられてしまうようなケースも十分にあります。日中であれば肌でその違和感を感じ取ることも比較的容易ですが、これが夜の睡眠時に起これば大事故に発展する危険性は更に高まります。昼よりは暑さを感じなかったとしても、熱帯夜を7〜8時間過ごすというのはかなりの水分が失われ、体力を消耗することになります。その結果、朝になっても身体のだるさが取れずに動けず、危険な状態へと突入してしまうよう可能性もあるのです。
クーラーや扇風機はもちろん、水枕など対策で使用するものに関しては、あることをに安心してしまわず、問題なく使用できる状態かを定期的にチェックすることが危機管理として問われるのです。
水分補給環境
熱中症、夏バテ対策として最も有効な手段が「こまめな水分補給」です。
喉が渇けば水を求めることは当然ですが、夏場は喉が乾いた時点では既に遅いと考えておく必要があります。
服が汗ばんでいなくても、通常より気温の高い環境にいるだけで水分は失われており、身体からたったの2%水分が失われるだけでもデッドラインとなってしまうのです。
そのためにも、1時間に1回など少量でもかまわないので水分補給をする習慣をつけておかなければなりません。しかし、認知症を患っていると水分補給したことを忘れてしまったり、その習慣がなかなか身につきにくいという問題があります。それを解決するためにも、水分補給しやすい環境づくりをすることが大切なのです。
水筒を常備しておいたり、いつもよりも水分補給のポイントを多く設定しておくこと、もしご家族が近くにいるのであれば、声掛けだけではなくコップに入れた状態で定期的に渡すなどすることが効果的です。
特に寝室には水筒かペットボトルを別で常備しておくと良いでしょう。夜中に目が覚めたり、お手洗いに行った帰りなど、なければそのまま寝てしまう可能性がありますが、あれば直感的に水分補給を誘導することができるため効果的です。
夏場は冷水が欲しくなりますが、常温の方が胃に負担もかけないためオススメです。
コミュニケーションを増やす
最後は「コミュニケーション量を増やす」ことです。
未然に事故を防ぐためには、些細な変化を感じ取ることが重要です。認知症になるとどうしても反応が鈍くなってしまっていたり、体調の変化を自ら伝えることができずに我慢してしまい、結果的に悪循環になることがあります。
通常よりもコミュニケーションの機会が増えれば、それだけ変化に気づきやすくなりますし、水分補給を促したり、気温の変化にも気づきやすくなります。
認知症予防も兼ねて、できるだけ脳を働かせている時間を作ることが大切です。もし脳に刺激があることに取り組んでいたとしても、黙々と続けていればそちらに集中してしまい、体調の変化に鈍くなってしまうこともあるので、炎天下の夏はコミュニケーションや複数人で取り組めることを優先して取り組むのがより効果的です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は「気をつけて!熱中症と認知症と夏の危険」についてご紹介しました。
年々、日本の夏は酷暑となっています。残暑も長くなり気を抜けない期間が続きますが、健康に夏場を乗りるためにも、ぜひ参考にしてくださいね。