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同じ話を繰り返しているのは何かのサイン?

 Q:同じ話を繰り返しているのは、何かのサインなんですか?

 同じ話を繰り返すことにも意味があります。

まず、認知機能障害のために、本人は話した内容を忘れやすくなっている可能性がありますね。
そのため聴いている方にとっては同じ話でも、本人はそう思っていないかもしれません。

 

 え~っ、そうなんですか?

 

 以前はスムーズにできていたことも時間がかかるようになり、自信喪失気味になっていて、その不安感を払しょくするためや認められたい気持から、「昔の自慢話」を何度もしている可能性もあります。
不安が解消されたり、自尊感情が満たされたりすると、同じ話をする場面も減ってくるかもしれません。

 

 同じ話を繰り返していても、家族は聞いておくだけでいいのかな?

 

 家族にも原因について思い当たることがない時には、医療の専門家に相談して、本人を理解する知識や情報を得てみましょう。
移動や買い物、金銭管理など日常生活の基本的な部分には支障がでていない場合が多いようですね。
さらに昔の経験を思い出しながら話して誰かに聴いてもらうことが気分の安定に役立っている可能性もあります。
昔の記憶、たとえば、学生時代の話や仕事の話など何度も思い出しているような記憶は壊れにくいという特徴があります。

 

 たしかに、昔のことはよく覚えているって言いますね。

 

 そうなんです!この特性を活かし、高齢者の話を聴く役割を持つ資格が、高齢者コミュニケーターや高齢者傾聴技能士です。
いずれも民間資格ですが、高齢者に自分の人生の価値や意味を再認識して肯定的に受入れられように感情に焦点をあてた心理的な働きかけをします。
このサポートを受けると、気分がふさぎ込むことや憂うつな状態が減り、生活の質(QOL)が上がる効果があると言われています。

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