活性酸素の発生を抑えて、認知症を予防しよう!
こんにちは。
健康ラボステーションの大原です。
今回は「活性酸素」についてお話しします。
皆さんは、「活性酸素」という言葉をご存知でしょうか。
人を含む動物は、絶えず酸素を必要としているのですが、取り込まれた酸素の内、数%が「活性酸素」と呼ばれる形に変わっています。活性酸素と聞くと中には、悪い印象をお持ちの方がいるかもしれませんが、活性酸素は免疫機能や感染防御を行うなど体にとって重要な役割を担っています。しかし、活性酸素の発生が過剰になると、細胞を傷つけ、アルツハイマー型認知症、肺炎、糖尿病といった生活習慣病など、様々な病気を引き起こすとされています。
そこで、活性酸素の産生を抑えたり、活性酸素により生じた体のダメージの修復・再生を促したりする、「抗酸化作用」を高める必要があります。
活性酸素の発生を抑えるポイント
①ストレスを溜め込まない
ストレスがかかると血管を収縮させ、一時的に血流が悪くなります。
それを回復させようとする際に活性酸素が発生するとされています。
ストレスが無い人はいませんが、最近、ストレスが溜まっていると感じている方は、音楽を聴いたり、友人に話を聞いてもらったりするなど、ご自身に合ったストレス発散法をぜひ試してみてください。
②お酒はほどほどにする
アルコールを分解する時に活性酸素が発生するとされています。
1日の適正量を参考に飲み過ぎには注意しましょう。
適正量を超えて飲んでしまった場合は、次の日はお酒を控えるなど、調整するようにしましょう。
③紫外線対策を行う
紫外線を浴びると、皮膚の細胞内で活性酸素が発生します。
夏場だけでなく、年中通して日焼け止めクリームや日傘、帽子を使用し、紫外線対策に努めましょう。
④激しい運動を控える
激しい運動をすると、大量の酸素が必要になり呼吸量が増加するため、活性酸素が生じやすくなるとされています。
息の上がる程度の有酸素運動が、活性酸素の発生を抑えると言われているため、無理のない範囲でウォーキングなどを取り入れましょう。
⑤抗酸化作用のある食べ物を積極的に摂る
抗酸化作用をもつポリフェノール、カロテノイド、ビタミンC、ビタミンEなどを多く含む食品を摂りましょう。
ポリフェノール
多く含む食品:ナス、大豆発酵食品、緑茶、アスパラガス、そば、ワインなど
▷ワンポイントアドバイス
ナスは皮にナスニンというポリフェノールが含まれているため、皮ごと調理して食べるようにしましょう!
カロテノイド
多く含む食品:えび、かに、鮭、緑黄色野菜(色の濃い野菜)、トマトなど
▷ワンポイントアドバイス
トマトは加熱時間が長いと、カロテノイドであるリコピンの吸収率がアップするとされています。スープや煮込み料理に用いると良いでしょう。
ビタミンC
多く含む食品:ブロッコリー、キウイ、パプリカ、じゃがいもなど
▷ワンポイントアドバイス
ビタミンCは水に溶けやすく、熱に弱いため、水にさらしすぎたり、茹ですぎたりしないようにしましょう。
パプリカやじゃがいもに含まれるビタミンCは熱に強いとされているため、上手に活用してみてください。
ビタミンE
多く含む食品:ナッツ類、植物油脂など
▷ワンポイントアドバイス
ナッツ類には油が多く含まれるため、食べ過ぎには注意しましょう。(1日の目安量:片手の手のひらに乗るぐらい)
体にとって活性酸素はなくてはならない存在ですが、上記のポイントを取り入れて、活性酸素の発生過剰を防ぎましょう!
作成:認定NPO法人 健康ラボステーション 管理栄養士 大原 奈緒
神戸女子大学卒業後、2019年 4 月に認定 NPO 法人健康ラボステーションへ入社。管理栄養士・フードスペシャリストの資格を所持。現在、介護食アドバイザーの資格取得のため、勉強中。 |