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腸内環境を整えて、認知機能の低下を防ごう!

2021年9月16日

初めてコラムを担当する健康ラボステーションの大原です。
今回は「腸内環境と認知機能の関係」についてお話しします。

皆さんは、腸内フローラという言葉をご存知でしょうか。
人の腸内では、数千種類、数百兆個もの細菌が存在しているのですが、これらの細菌がグループとなって広がり、お花畑のように見えることから、腸内フローラと言われています。

実は腸内フローラは、一人ひとり異なっています。
腸内フローラを構成する細菌は体に良い影響をもたらすとされている善玉菌、悪い影響をもたらすとされている悪玉菌、どちらにも属さない日和見菌の3つのグループに分かれています。健康な人であれば、善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌70%の割合で体の中に存在します。ただし、食生活の偏りや運動不足などにより、悪玉菌が善玉菌よりも増えてしまうことがあります。

悪玉菌が体で増えるとどうなるの?

①便秘を起こしやすくなる

悪玉菌が増えると、腸の動き(蠕動運動)が鈍くなるため、便やガスが溜まりやすくなります。

②肌荒れを起こしやすくなる

便秘で有害物質が腸内に溜まり、それが血液によって吸収され全身に行き渡ることで、ニキビや吹き出物などの肌荒れを起こしやすくなると言われています。

③免疫力が低下しやすくなる

腸には免疫に関与する細胞の6割以上が存在しています。

悪玉菌が増えると腸内の免疫力が低下するため、風邪やウイルスなどの感染症にかかりやすくなってしまいます。

腸内環境と認知機能にはどんな関係があるの?

最近の研究では、認知症患者の糞便には、悪玉菌から発生するアンモニアが多く、善玉菌から生成される乳酸が少ないことが発表されています。

また別の研究では、認知症患者の腸内細菌をマウスに投与したところ、通常のマウスに比べ、認知機能障害が進むとも発表されました。

このことから、腸内環境を整えることは、認知機能低下を予防する上でも重要ということが分かると思います。では、どのように腸内環境を整えれば良いのでしょうか?

腸内環境を整えるには?

①三食食べる

食事をすることで腸が刺激され、排便が促されます。食事を抜いてしまうと、この刺激がなくなり便秘の原因に繋がることがあります。便秘が続くと悪玉菌が増える原因にもなってしまいます。食事を抜く習慣がある人は、まずは三食食べるようにしましょう。

食事の偏りをなくす

動物性たんぱく質 (肉類や魚介類、卵、乳製品など) や脂質の多い食事に偏ると、悪玉菌を増やす原因になります。大豆製品や野菜などもまんべんなく摂り、偏りを少なくするようにしましょう。

③善玉菌を増やす働きのある食材を摂る

善玉菌である乳酸菌や、善玉菌を増やす作用のある、オリゴ糖、食物繊維を摂るようにしましょう。食物繊維は、便秘の改善効果もあるため、一石二鳥ですね。

④毎日の生活に運動を取り入れる

運動を行うと血流が促され、腸の蠕動運動が活発になります。

エレベーターやエスカレーターを利用していたところを階段に変えたり、自宅から近くのスーパーには歩いて向かったり、日頃の生活でまずはご自身が出来ることから始めてみましょう!

腸内環境を整える上で、食事は大変重要です。

これを機に、普段の食事が動物性たんぱく質や脂質の多い食品に偏っていないか、野菜があまりにも少なくないかを確認するようにしましょう。

作成:認定NPO法人 健康ラボステーション 管理栄養士 大原 奈緒

神戸女子大学卒業後、2019年 4 月に認定 NPO 法人健康ラボステーションへ入社。管理栄養士・フードスペシャリストの資格を所持。現在、介護食アドバイザーの資格取得のため、勉強中。
FacebookやInstagramなどのSNSを中心にレシピや健康コラムの情報を発信。食育、災害食・介護食についても今後情報を発信していきたいと検討中。

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