介護従事者に希望を!明石市でシニアファッションショー
新型コロナウイルスの影響で、日々不安と闘いながら利用者の暮らしを支えるエッセンシャルワーカーである介護従事者の方々の励みになることを目指し、老人保健施設 清華苑養力センターで開催したシニアファッションショーの取り組みをお伝えします。
開催すべきか否か、、、
新型コロナウイルスの感染対策強化のもと、以前よりも規模を縮小し第二回目となる「シニアファッションショー・養力コレクション2021」を老人保健施設 清華苑養力センターの事業所内で開催しました。ショー本番に向けて、じっくり時間をかけて準備をおこないました。
まずはモデルの皆様にお好きな衣装、過去の想い出話、好きな映画など沢山の情報をお一人お一人に寄り添ってお聞きし、それに合わせて衣装や音楽を決めていきました。衣装については、衣装の会社さん(フクシル株式会社)とオンラインによる打合せや、事前フィッティングを行い、衣装を施設まですべて郵送で対応してもらうなど、徹底的に外部の方と直接かかわらない形で準備を進めました。
進めていく中でも地域での新型コロナウイルス感染状況は改善と悪化を繰り返し、スタッフ達の気持ちも上がったり下がったり、、、去年も延期したので今年は開催したかったが、やはり状況を見ていると今年も開催しないほうがいいかもしれない。。法人内でも不安の声があがっていました。
スタッフからの一言
そんな葛藤の中、あるスタッフの「ショーは縮小しても絶対に開催したい。」という言葉に大きく背中を押され、『不安なのは皆同じ、出来る対策は全部やって前に進もう!』とショーの成功だけをイメージして突き進む事を決心しました。
決断したことは、「外部の方には来場していただかないこと」です。地域の方々、介護に興味のある学生さんはもちろん、ご家族の方、イベント業者さん、本当は皆さんに来ていただき楽しいひと時を共有したかったのですが、開催すると決めた以上、コロナ対策は万全を期す必要があります。非常に心苦しい決断でしたが、法人スタッフのみで開催することを決定しました。
不安の多い状況下で、参加を快く了承して下さったご利用者、ご家族への感謝は一言では言い表す事ができません。
ファッションショー本番
ファッションショー本番、会場の装飾をスタッフで手分けして行い、司会を務めたスタッフもお洒落をしました。コロナ前のときと同じようにご家族や地域の方、学生さんたちに観覧していただくことは叶いませんでしたが、華やかな舞台と照明で衣装は輝きを増し、スタッフが見守る中でレッドカーペットを一歩一歩踏みしめるモデルご利用者の人生の重みを全身で感じました。
結果的に、モデルになっていただいたご利用者の皆様が最高に素敵な表情でショーを楽しんまれる姿に、スタッフたちと大きな喜びを共有しました。また、私たちスタッフはモデルの皆様からたくさんの勇気と感動を与えていただきました。
介護従事者のみなさまに
ようやくワクチン摂取が進み、光明が見えてきたとはいえ、まだまだ不安を抱えておられる介護従事者の方々に『やっぱり介護の仕事は素敵だな、楽しいな』と感じていただけると幸いです。私たちの仕事は人の暮らし、想いに寄り添い、夢を叶えるお手伝いができる素晴らしい仕事だと思います。
私たち社会福祉法人三幸福祉会としてもまた以前のように、ご家族や地域の方、学生さんたちと一緒にファッションショーを開催できる日を楽しみに、そして、その特別な日までの「日常の介護」を法人スタッフ一同、しっかり支えていきたいと思います。
下記、ファッションショーの様子になりますので、よろしければご覧ください。
・YouTubeダイジェスト版
・本編版
・特設サイト
執筆者名:社会福祉法人三幸福祉会 シニアファッションショー実行委員長 溝部あや