寝たきりの認知症の方が過ごせる施設はどこ?介護施設について紹介
家族が認知症と診断されたら、どのような経過を辿っていくのでしょうか。もし寝たきりになってしまった場合、介護施設で過ごすことができるのか不安になる方も多いはず。
今回は寝たきりの認知症の方が過ごせる介護施設について紹介します。
認知症になると寝たきりになりやすい?
認知症を発症すると、初期・中期・後期というという3段階で症状が進んでいきます。
初期症状では、物事を忘れたり、人・場所・時間がわからなくなったり、記憶障害・見当識障害が表れます。
中期症状では、徘徊や妄想、家事の手段がわからなくなったりします。
後期症状では、意欲低下、意思疎通が困難、日常生活全般に介助が必要となります。
認知症の進行速度は人それぞれですが、認知症の後期になると寝たきりの状態になってしまう可能性が高いと言えます。
もちろん認知症ではなくても、病気や怪我により、寝たきりになってしまう可能性があります。
寝たきりの認知症の方が過ごせる介護施設
寝たきりになってしまった場合でも、受け入れ可能な施設はあります。では一体どのような施設があるのでしょうか。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム(特養)は、食事の提供から、入浴・排泄・食事等の日常生活全般の介護や生活リハビリなどの機能訓練・健康管理などを行っています。季節のイベントやレクリエーションなども実施しています。
要介護3〜5の方が対象で、認知症や寝たきりの方でも入所可能です。比較的費用も安く、終の住処として選択する方も多いですが、長期間待機期間が発生する可能性があります。
介護老人保健施設
介護老人保健施設(老健)は、短期間リハビリができる施設です。「自宅に帰るまで少しリハビリをする」「施設入所までの間の待機で入所する」など一時的に入所できます。
要介護1〜5の方が対象で、認知症や寝たきりの方でも入所可能です。施設によっては、一般棟・認知棟と分かれている場合があります。
比較的費用は安いですが、長期間の入所は難しく、次の施設を探す必要があります。
介護付き有料老人ホーム
介護士が施設に常駐しており、日常生活全般の介助を受けることができます。また日中帯 は看護師がいるところも。自立の方から要介護5の方まで幅広く対応してくれます。
ただし月額費用は月15万円以上。高額な費用ですが、施設によってリハビリスタッフが常駐していたり、温泉などがついているところもあります。
介護医療院
「介護療養型医療施設」が廃止されることとなり、医療・介護の両方を必要とする高齢者を対象にした施設です。医師や看護師がいるため、医療行為が必要な方でも入所可能な施設です。
要介護1〜5の方が対象ですが、介護度が高い方が優先的に入所できます。
在宅で生活することも可能
「施設には入所せず、できる限り在宅生活を続けたい」「最期は在宅で看取りたい」という方もいるでしょう。そんな時は介護サービスを利用すれば、在宅での生活は可能です。
訪問介護や訪問看護、訪問入浴など、様々なサービスがあります。ただし全ての介護をサービスで補えるわけではなく、ご家族の介護が必要となる場合があります。
ケアマネジャーなど関係機関の方と相談しながら、決めていくことをおすすめします。
まとめ
認知症になった場合、最終的には寝たきりの状態になることが予測されます。
本人の状況だけでなく、経済状況・家族の介護状況をすり合わせて、適切な生活の場を検討していくことが大切です。