家族の症状が夕方に悪化するような気がします。そういうことはありますか?
2024年12月25日
Q:家族の症状が夕方に悪化するような気がします。そういうことはありますか?
サンダウニング(日暮れ症候群)ですね。
夕方から夜にかけて不安や混乱が強まる症状のことで、一日の疲労や光の変化、体内時計の乱れが原因と考えられている症状です。
赤ちゃんでも「黄昏泣き」と夕方から夜にかけて訳もなく泣き続けることがありますが、共通点が多い症状です。
サンダウニングの一番大きな原因は睡眠と覚醒のリズムが狂いですね。
そのために夕方になると、寝ているのか起きているのかわからないような状態になってしまうのです。
また介護してくれる周囲の人が夕方になり「疲れたような顔」を見て不安になるといった心理的な要因もあるのでしょう。
まず、以下のような対応をしてみましょう。
- 夕方、暗くなる前に早めに点灯する
- 昼寝を制限する
- 日中の日光浴をおこなう
- 本人の好きなことをさせる
- 会話する
- 照明を適切な明るさに保つ
- 明るい色調の家具やカーテンを選ぶ
その他に、介護する人が、体調を整えていつも明るく接せられる状態であることも重要です。
サンダウニングが起こっているとき、本人は不安を抱えたままのことが多いので、注意や叱責、否定するのは避けましょう。逆にストレスや混乱、不安感を増大する可能性があります。まずは全面的に受け入れて、本人の気持ちや考えを尊重するようにしましょう。
参照:朝から昼は穏やかですが、夕方になると落ち着かず、自宅にいるのに「家に帰ります」と言ったり、出ていこうとして困ります。どうすればいいですか?/国立研究開発法人国立長寿医療研究センター