「認知症かも?」と思ったら、家族はどうしたらいいか教えて!
Q:「認知症かも?」と思ったら、家族はどうしたらいいのでしょうか?
ひょっとしたら認知症の前段階、軽度認知障害(MCI)かもしれませんね。
かかりつけ医や物忘れ外来を受診しましょう。認知症は早期発見・早期治療が大切です。
ところで、軽度認知障害(MCI)って?
軽度認知障害(MCI)とは、本人や家族に認知機能低下の自覚はあるけれども、日常生活は問題なく送れている状態のことです。
健全な状態と認知症の真ん中の状態であり、認知症にもなりうるけれど、健全な状態にも戻る可能性があるともいえます。
軽度認知障害(MCI)と診断されると1年で約5~15%の人が認知症に移行する一方で、約16~41%の人は健全な状態に戻ることがわかっています。
そのため、早期から適切な認知症予防策を講じれば、健全な状態へ回復したり認知症になるのを遅らせたりできるかもしれません。
軽度認知障害(MCI)なのか、病院で診断してもらえるのでしょうか?
軽度認知障害(MCI)に確立された診断方法はありませんが、長谷川式簡易知能評価スケールを用いたり画像診断やバイオマーカーなど補助的診断方法を使ったりで行えます。
また軽度認知障害(MCI)には、以下の2つのタイプがあります。
- 健忘型:記憶障害がある
- 非健忘型:記憶障害はないが、人の顔が分からない、服の着方が分からなくなるなど他の認知障害がある
健忘型の多くは、進行するとアルツハイマー型認知症になる可能性が高い、非健忘型は前頭側頭型認知症やレビー小体型認知症になる可能性が高いという仮説が示されています。
しかし現時点では「軽度認知障害(MCI)のタイプを様々な認知症の初期に対応させるのは難しい」という報告が主流のようです。