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【認知症介護】在宅と施設はどちらを選ぶべき?家族と向き合うために

2020年12月23日

家族が認知症と診断され、今後の介護を余儀なくされた家族にとって在宅介護か施設入所かは、とても大きな問題となります。

しかし、家族全員の人生を左右することになる選択はそう簡単には決められるものではありません。

そこで今回は、在宅介護と施設入所それぞれのメリット、デメリットについてご紹介します。どちらかを選択しなければいけないときに大切にしたいことも合わせて紹介するので、参考にしてみてください。

在宅介護のメリットとデメリット

在宅介護のメリット

在宅介護のメリットは、介護者も介護される側も、住み慣れた自分の家で一緒に暮らせるということです。また、在宅介護の場合には介護度に応じて、さまざまなサービスを受けることが可能です。

訪問介護・看護、訪問入浴サービス、デイケアなどのサービスを受けられることで、介護者側の負担の軽減を図ることができます。

在宅介護のデメリット

在宅介護の一番のデメリットは、介護者の精神的・肉体的負担が大きいことです。

在宅で介護をする場合には、介護者側には休みがありません。認知症度合いにもよりますが、24時間目が離せない状態の場合もあります。自分の時間が確保できない、外出できないというような問題が生じます。

また、目を離している間にガスの火を付けてしまって火事になりそうだった、一人で外に出てしまい行方がわからなくなった、というようなことも認知症にはめずらしくありません。

そのため、メリットで紹介したような介護サービスを適宜受ける必要があります。しかし、介護を受ける側の増加、介護職の不足などの問題から、受けたいサービスがすぐに受けられない場合もあります。

施設入所のメリットとデメリット

施設入所のメリット

施設入所のメリットは、ほかの入所者との交流やレクリエーションなどで毎日活動的になり刺激を得られるということです。

施設では、看護師による毎日の健康管理、介護師による日常生活支援、定期的な医師の診察を受けることができます。さらに、1日3食栄養バランスの摂れた食事も用意されるため、規則正しい生活を送ることもできます。

そのほかにも、施設には介護者や医療従事者が常駐しているので、万が一の急変時などにもすぐに対応してもらうことが可能です。

施設入所のデメリット

家族と離れて慣れない場所で暮らすことへのストレスや精神的不安が生じる可能性があります。そのストレスや精神的不安により認知症が進んでしまうということも十分に考えられます。

また、施設入所には毎月の施設入所費用、生活用品の購入などの費用がかかるため、家族の経済的負担があります。

在宅か施設かを選ぶときに大切にしたいこと

家族全員が納得している

在宅か施設か、どちらを選ぶにしても前述したようにメリットとデメリットが存在します。最終的には、家族全員がしっかりと話し合って全員が納得する道を選択することが望ましいです。

認知症度合いにもよりますが、状況によって意思の疎通ができる、会話が可能なのであれば認知症を抱える本人の意見を聞くことも大切です。

在宅と施設両方の生活のシミュレーションができている

在宅介護と施設入所の場合の、自分たち家族の生活のシミュレーションをしっかりと行っておくことをおすすめします。

「在宅介護を選んだけどこんなはずじゃなかった。」「施設入所ってこんなに費用がかかるの?」と、選択したあとで困っても遅いということもあります。

どちらかを選択する時点で、生活や費用、今後のことなど、必要なことはすべて確認してシミュレーションしておきましょう。

もちろんシミュレーションしたからといって、すべてのことがその通りにいくわけではありません。しかし、シミュレーションしておくことによってある程度の予想をすることができます。様々な場面や状況に対応できるようにしておくことも大切です。

まとめ

在宅か施設かは、それぞれの家族によって異なるのでどちらを選ぶべきということは一概には言えません。どちらを選んだとしても正しい答えはなく、間違いもないのです。

在宅でも施設でも、「この選択をしてよかった。」と家族全員が思えることがなによりも大切です。そのためにも、認知症を抱える家族としっかりと向き合った上で、悔いのない決断をするようにしましょう。