【症状への具体的な対応策を深掘り】Q. トイレの失敗(失禁)が増えたり、トイレ以外の場所で排泄したりします。どのように対応すればいいですか?
Q:トイレの失敗(失禁)が増えたり、トイレ以外の場所で排泄したりします。どのように対応すればいいですか?
トイレの失敗は、ご本人にとって大きなショックであり、自尊心が傷つく出来事です。
しかし、失敗には、必ずやむを得ない理由があります。例えば、「トイレの場所が分からない」「用を足す手順に戸惑う」「加齢によって失禁しやすい」「尿意や便意が弱い」、あるいは「薬の副作用」といった理由が考えられます。
そうなんですね
大切なのは、失敗を責めたり、叱ったりしないことです。介護者は淡々と手際よく対応するように心がけましょう。ご本人が失敗を必要以上に意識しないように配慮し、トイレに行きやすい工夫をしていくことが重要です。
なるほど
失敗を発見した時の家族の激しい動揺やオーバーなリアクションは、本人を傷つけます。何でもないことのように片付け、声を掛けるとしても、せいぜい「大丈夫よ」くらいにしましょう。
トイレの場所が分かるように、トイレであることを示す張り紙をするのはおすすめです。夜間は電灯をつけドアを開けておきましょう。ウエスト部分がゴムのズボンなど脱ぎ着しやすい衣類にする、尿意が弱っているようなら一定時間おきにトイレへ行くのを促すなどの方法もあります。
参考:「家族のための認知症ケア」繁田雅弘著 NHK出版



