アルツハイマー型認知症について、教えてください
Q:認知症の人の6割以上が、アルツハイマー型なのですね
そうです。認知症の中で最も多いのが、このアルツハイマー型認知症です。
アルツハイマー型認知症は、脳の中にアミロイドβというたんぱく質がたまることが原因で、脳が委縮してしまい、発症します。
記憶障害が初期に現れやすいのは、脳の萎縮が記憶の中枢である側頭葉の内側から始まるからです。
脳の萎縮が広がると、「言葉を忘れる」「時間や場所がはっきりしない」などの他の認知機能も低下してきます。
Q:治療方法はありますか?
治療は、日常生活でのケアと薬物療法の2本立てでしますが、どのように治療するかは本人とよく話し合って決めることが大切です。
薬といっても根本治療ではなく、進行を遅らせるためのものなので、もし本人が使うのに抵抗がある場合には無理に勧める必要はありません。
Q:どれぐらい進行を遅らせることができるのでしょうか?
進行は個人差が大きく、治療の目的も「なるべく長く今の家で生活する」「趣味の手芸をこれからも続ける」など人によって違います。
薬の効果にも個人差があり、どのくらい進行を遅らせるかは一概には言えません。しかし生活習慣病の治療や日常生活のケア、治療薬、リハビリテーションなどの取り組みで、軽度でいられる期間は30年前の2倍以上に延ばせるようになってきています。
参照:NHKきょうの健康「家族のための認知症ケア