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【健ラボ通信vol4】コロナ禍の知恵 オンラインで健康づくりをアドバイス

2021年9月23日

コロナ感染拡大を受けて人と直接会う機会が減った今、健康づくりを提案する認定特定非営利活動法人・健康ラボステーションは、オンライン会議方式を活用して健康アドバイスを届けています。
オンライン栄養相談とオンライン健康セミナーの取り組みについて、管理栄養士の山下桃花(やました・ももか)さんと中村文香(なかむら・ふみか)さんに聞きました。

オンライン栄養相談について、教えてください。

山下 コロナウイルス感染拡大で社員のほとんどが在宅勤務になって、健康づくりに役立つことをできないかと思い、オンライン栄養相談の実施を始めました。

ヘルスチェックシートに事前に回答をもらって、オンラインで一人20分間の個別相談を行います。「はい」「いいえ」で答える設問を集めたヘルスチェックシートは「野菜350g以上摂っているか」「運動を週2回以上しているか」など食事25問、運動25問、生活習慣25問の質問があります。

ヘルスチェックシートでご本人の生活習慣の状態を事前に把握できるので、管理栄養士が気になるポイントを聞き出してアドバイスします

オンライン栄養相談では、どんなアドバイスをされましたか。

山下 在宅勤務をしている20代や30代の人の場合、仕事開始ぎりぎりまで寝る、夜更かしする、朝ごはんを食べないといったケースがありました。

「生活ぶりに問題はないですか」と尋ねます。質問を重ねていくと「今の生活はよくない」と気づいて、「誰かに聞いてほしい」と考えておられたのでしょう。「早く寝て、早く起きましょう。余裕をもって起きて朝ごはんを食べましょう」と提案すると、「やってみます」と前向きな答えが返ってきました。

自宅から気軽に参加できるのがオンラインの利点です。1対1なので周囲の人の目を気にすることなく相談できる気安さがあります。

一方、お互いにオンライン会議に慣れていないため接続のトラブルはいろいろありました。電話で接続方法をお伝えすることもありました。

中村 短時間で簡単につくれる昼食レシピを教えてほしい、と要望を受けました。在宅勤務の合間に、1時間かけずにできる調理方法です。栄養バランスの整ったヘルシーメニューをお伝えしました。あらかじめ野菜を切っておいて冷凍しておくと、まぜて炒めるだけで簡単に料理をつくれます。冷凍されているホウレンソウやブロッコリーもあります。

「そんな方法あったんや」と喜ばれました。

山下 結婚している30代以上の人の場合、外出時の昼食の選択について、アドバイスすることもあります。ラーメンとチャーハンなど炭水化物と炭水化物のセットというパターンが結構あります。糖質量が多くなる食事は控えるようにお伝えします。「麺類とごはんものの組み合わせはやめましょう」という極端なアドバイスではなく、「ごほうびの日があっていいですよ」とお話しします。週に何日かは目標を決めて、何日かは好きなものを食べる。そんな風に個人に合った提案をするように心がけています。

コロナ禍でどんな課題に気づきましたか。

中村 運動不足、睡眠不足、野菜の不足、間食……、いろんな課題があり、その人ができることをアドバイスします。お菓子を選ぶのか、体脂肪を減らすのか。「天秤にかけて考えてみることも大切です」と提案します。

相手の話すスピードやしぐさをよく見て、さらに過去の自分の経験をたどって相手に応対します。相手が受け入れやすいように「食べる量を減らすのは大変ですよね」と話しかけます

山下 先にあるリスクを説明します。体脂肪がこのまま増えると動脈硬化を起こすかもしれません。生活習慣病を引き起こすと、好きなものが食べられなくなる可能性もあるんですよ、と。

1カ月や2カ月では、健康な状態から急変することはありません。長い先のことを考えて、今できることをやってリスクを回避しましょう。少しずつ継続することが大切です。

私も食べることが好きなので相手の気持ちがよく分かります。自分のこともオープンにして一緒に取り組みましょうと語りかけると、心を開いて聞いてくださいます。

オンライン健康セミナーについて、教えてください。

中村 4月から2カ月に1回、梅田にあるナレッジサロンとオンライン会議を併用した健康セミナーを続けています。会場の参加者向けには、セミナー後にお茶会を開きます。お茶会でお話が弾むので、気軽に話し合える関係づくりを大切にしています。

8月のテーマは「正しい水分補給の方法」でした。レクチャーと質疑応答を合わせて45分間。夏場だったので「このテーマ、聞きたかったのよ」という方が多く、「きょうから、すぐやってみるわ」という反響もありました。

「運動で汗をかいた後」「入浴後」「起床の後」など、水分補給のタイミングや量をお伝えしました。「食事の水分はこのくらい」という説明の後、「不足分の水分を補いましょう」とアドバイスがありました

会場とオンラインの併用は、スムーズでしたか。

中村 会場とオンラインを併用すると、会場の参加者が優先になりがちですが、オンライン参加の方にも伝わるように心がけています。会場の人の質問がオンライン参加の人に聞こえにくいといった問題もあり、講師の方には「こんな質問を受けました」と質問を繰り返してから、回答をお話ししていただくようにお願いしました。


コロナ禍でもできる健康づくりのアドバイスをお願いします。

中村 体にいいことを一つ習慣にすることから始めてください。何か一つ、身近な日常生活でできる簡単な目標を決めましょう。体重を毎日測る。血圧を測る。1日30分歩く。コンビニで買い物する際におにぎりのパッケージのカロリーをチェックする……。

健康ラボステーションの健康測定会が再開されたら、そちらで、相談相手を見つけるのも良いと思います。

山下 誰かと何かを一緒に取り組みましょう。一人では長続きしません。家族と、友人と、誰かと一緒に目標を決めて実行すると励みになります。一緒に運動する。朝ごはんを食べる習慣がなかったら朝ごはんを一緒に食べてみる。会うのは難しくても連絡を取り合って一緒にやってみることも健康の意識づけになります。

無理な目標を設定するのではなく、簡単にできることから始めることが大切です。

来月のオンライン健康セミナーをご紹介ください。

中村 10月のテーマは「歯の健康」です。歯は口の一部ですが、糖尿病とのつながりとか、虫歯や歯周病といろんな病気が関連していることがわかっています。管理栄養士が、食事との関係や栄養の観点から、歯の健康をお話しします。

12月には、「油」をテーマに取り上げる予定です。「油の正しい取り方」を紹介します。

参加していただくみなさんが知りたいテーマを扱いますので、関心のあるテーマをお知らせください。みなさんのご参加をお待ちしています。

【セミナー申し込み】

無料セミナー「侮れない!歯の健康」
10月1日(金)午前11時15分~
https://kenlab.net/coming/
※ご予約は9月29日(水)まで

健康ラボステーション
☎:06-6948-8015
メール: info@kenlab.net

健康ラボステーションの活動を紹介するシリーズ「健ラボ通信」。

Vol.1:「楽しみながら病気の予防を」

Vol.2:「食」の楽しみ提案 健康づくりをアドバイス 管理栄養士

Vol.3:まちの「かかりつけ薬局」に 健康づくりに薬剤師ができること

次回のテーマは、「OAP計測」です。

組織案内

認定特定非営利活動法人 健康ラボステーション
所 在 地:大阪市北区天満橋1-8-30  OAPタワー10階1005号
電話番号:06-6948-8015

執筆:おれんじねっと記者  中尾卓司

1966年4月、兵庫県丹波篠山市生まれ。
1990年4月、毎日新聞入社。大阪社会部、外信部、ウィーン支局、社会部編集委員を経て、2020年3月、毎日新聞を早期退職。記者一筋に30年の経験を生かして、おれんじねっとの取材チームに加わり、記者活動を展開中。「つなぐ、つながる、つなげる」を掲げて新しい情報発信のかたちを提案している。
大阪大学箕面キャンパス「現代ジャーナリズム論」非常勤講師
関西大学社会学部「ジャーナリズム論」「時事問題研究2」非常勤講師

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