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なぜキレる?認知症になると性格が変わる本当の理由とは

 

「最近すぐ怒るようになった・・・」

「性格が激変した」

 

身近な人が認知症になり、そういったことを感じたことはありませんか?

ですが、これには理由があったのです。

今回は「認知症になると性格が変わる本当の理由とは」について、中核症状の部分を中心にご紹介します。

 

社会的認知機能の低下

認知症の一つである前頭側頭型認知症になると、判断をコントロールする部分に影響が出るため、今までできていたような他人への配慮が欠けてしまったり、理性的な行動ができないなどといった社会性に大きな影響をもたらします。

その結果、周りからすると「性格が変わった」「よくキレるようになった」と感じてしまうのです。

 

不安とストレスの蓄積

通常であれば、嫌なことがあっても状況や相手の背景も考えて我慢をしたり、それ自体を気にしないようにと意識的に抑え込んだりしています。ですが、社会的認知機能が低下してしまうと、そういったセーフティーを上手く働かせることができず、すぐ行動や感情に表れてしまうのです。

今まで出来ていたことができなくなるというのは、目に見える部分だけではなく、本人でも無意識的にやっていたことに関しても同じなのです。

ただし、これらは必ずきっかけがあってのことです。「いきなり怒る」と感じたことのある方は、生活の中で相手に対して些細なストレスを与えていないか、尊厳を傷つけてしまっていないかを振り返ってみてください。身の回りの世話を手伝おうとすることも、そのやり方や声掛けによっては「自分はなぜこんなこともできないのか」といった不安を与えてしまっている可能性があります。

そういった積み重ねが、今までは押さえられていた感情の爆発に触れてしまっているかも知れません。

 

性格に磨きがかかる

認知症が進行すると、もともとの性格が変わるのではなく、より先鋭化されると考えておくと良いでしょう。

認知症になると物がなくなれば「物を盗られた!」と騒いでしまうというケースがあるという例がよく挙げられますね。ですが、認知症になると何でも盗まれたと考えるようになるわけではありません。人によってその要因は様々ですが、理由があるのです。

例えば財布がなくなった場合、いきなりのことだと「盗まれた!?」と考えてしまうかも知れません。

ですが、そこから

「最後で財布を使ったのはいつだろう?」

「別の場所へおいてそのままにしていないだろうか?」

「そもそも今日は持ってきていたか?」

といったようなことを考えていき、色んなパターンを頭の中で検証するのが一般的です。

しかし認知症が進行すると、そういった仮説へ行き着く前に、最初に思い浮かんだ「盗まれた!?」という感情が先行してしまい、言動に表れてしまっているに過ぎないのです。

 

優しさの倍増

もともと疑い深かったり、嫉妬深いような人であれば、言動にすぐ出てしまうことで「すぐ怒る」と認識されてしまう可能性が高いかも知れません。ですが、普段から温和でおおらかな人であれば、同じように認知症が進行していても、常にニコニコしているということもあります。認知症になることで「性格が悪くなってしまった」と感じるケースもあれば、「今までよりも優しくなった」ということです。

ただし、これはどちらの方が良い傾向ということではなく、気付くべきポイントが異なるということです。最近怒りっぽいのであれば、知り合いに相談したりしてアドバイスを受ければ、認知症の早期発見につながることもありますが、優しくなったことに対して「困っている」と感じて相談するケースはほとんどありません。

その分、認知症の症状に気付くことができないというリスクもあるのです。お孫さんを甘やかしているなどであれば親御さんの立場からすると困るかも知れませんが・・・。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は「認知症になると性格が変わる本当の理由とは」についてご紹介しました。

性格の変化を感じれば、それは認知症のサインかも知れません。そして、変わっているのではなく、より先鋭化されている、言動が先行しているということを理解すれば、対処の方法もきっと見えてくるはずなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。